下肢静脈瘤に関する海外の論文

大伏在静脈瘤に対する高位結紮併用ストリッピング手術と血管内レーザー焼灼術および高位結紮併用血管内レーザー焼灼術の比較:手術後6年までの多施設無作為化試験結果

目的

大伏在静脈領域の下肢静脈瘤の治療として血管内レーザー焼灼術と高位結紮併用ストリッピング手術を比較した。長期有効性については鼠径部における逆流をもとに評価し、再発形態を調査した。

研究形態

多施設、無作為化、3群間比較、並行試験

対象と方法

計449名の患者さんが無作為に3つの異なる治療群、すなわち高位結紮併用ストリッピング手術群(159名)、血管内レーザー焼灼術群(142名、980nm、30W連続モード、ベアファイバー)、高位結紮併用血管内レーザー焼灼術群(148名)に分けられた。患者は1年に1回医療機関において血管パルスドップラー検査で評価された。この研究の一次結果は術後2年目の時点での伏在大腿静脈接合部の逆流である。この論文では、最長術後6年目までの超音波検査による鼠径部の逆流の評価と治療域の臨床的再発の有無を2次結果としてまとめている。

結果

経過観察期間の中間値は4年、平均値は3.6年だった。経過観察期間の割合は、2年、3年、4年、5年、6年それぞれ74%、47%、39%、36%、31%だった。大伏在静脈の逆流は殆どが血管内レーザー焼灼術群で認められた(術後6年;高位結紮併用ストリッピング手術群対血管内レーザー焼灼術群 p=0.0102;高位結紮併用血管内レーザー焼灼術群対血管内レーザー焼灼術群 p<0.0002)。さらに、側枝への逆流も血管内レーザー焼灼術群で多く認められた(術後6年;高位結紮併用ストリッピング手術群対血管内レーザー焼灼術群 p=0.0569;高位結紮併用血管内レーザー焼灼術群対血管内レーザー焼灼術群 p=0.0111)。術後6年間での臨床的再発に関しては、3群間で大きな差は認められなかった(p値 log lank test ;高位結紮併用ストリッピング手術群対血管内レーザー焼灼術群 p=0.5479;高位結紮併用ストリッピング手術群対高位結紮併用血管内レーザー焼灼術群 p=0.2324;高位結紮併用血管内レーザー焼灼術群対血管内レーザー焼灼術群 p=0.0848)。術後CEAP分類の増減は全ての群で同等だった。

結論

臨床的な再発率は全ての群で同等だったが、再発の病理的な発症メカニズムは異なった。術後の大伏在静脈や分枝への逆流の殆どは血管内レーザー焼灼術で認められたのに対して、伏在静脈大腿静脈接合部に原因がない再発は高位結紮併用ストリッピング手術がより多かった。

ジャーナル

Phlebology 2014 Oct 22