取材記事からの有益情報

脚のでこぼこ静脈

脚の静脈が浮き出て、こむら返りや痛みも。
下肢静脈瘤は、早めの治療が肝心です。

脚がなんとなくだるい、夜間よく脚がつる、しくしく痛むなどの自覚症状に加え、下肢の静脈がぽっこり浮き出ている部分がある「下肢静脈瘤」。
重症になると、太い瘤のような静脈が異常に増殖し、垂れ下がるほどになることもある。
「下肢静脈瘤は50-60歳代の患者さんが多いですが、成人のほぼ全年齢層に発症します。立ち仕事が多い、妊娠出産、血管の老化など、何らかの要因で下肢静脈の血液がうっ血することで、瘤の形成が始まり、そのまま10年20年と潜在的な症状を抱える方が多いのです。この場合、自覚症状があっても軽症なので抱えたまま、あるいはその間に医療機関を回っても相手にされず悪化などいろいろな経過があります。が、静脈瘤は進行性の病です。放置して治ることはないので早期に専門医にかかることが必要ですし、その方が早くきれいに治ります。」(北青山Dクリニック院長・阿保義久先生)

北青山Dクリニックでは、触診や視診に加え、血管のエコー検査を行い、どの部分で詰まっていたり逆流していたりするのかを調べ治療方法を決める。
表面的なものや初期の局所的な軽い静脈瘤の場合は、弾性ストッキングの着用で進行を防止する『保存的療法』や、静脈瘤を起こしている血管に薬(硬化剤)を注射して血管自体を固める『硬化療法』がある。
一番問題なのは『伏在静脈瘤』というタイプ。これは血管の合流地点の弁が壊れ、脚の付け根や膝の裏から逆流が生じている状態で、ほとんどの場合外科的手術が必要なのだという。
「従来あるのが弁の壊れた静脈を引き抜くストリッピング手術。これは今まで全身または下半身麻酔で術後1~2週間の入院が必要でしたが、私は麻酔を工夫し傷自体も小さくすむ日帰り手術を可能にしました。最近はこの方法ができる医院も増えています。さらに体に負担が少ないのがエンドレーザー治療(血管内焼灼術)です。」
これは悪い静脈の内部をレーザーで焼いて閉塞させる方法で、手術は15-30分程度で終了し、その後数回の通院で治療する。
「体への負担が少なくストリッピングと違い静脈を取り出さないので出血や合併症のリスクもない。そのため保険外治療であっても、私どもの患者さんの多くがこの方法を選びます。」
いずれの療法も静脈自体を無くしてしまうのが体に悪影響はないのか?
「弁が壊れ、逆流を起こしている血管はすでに正常ではなく、周囲の血管や弁を次々と壊し悪い血管を増殖させるなど、存在自体マイナスなのです。ですからそれを取り除くことは体にとってプラスです。静脈瘤の予防や進行を止めるには常に水分を補給して血液をどろどろにしないこと。脚の筋肉を鍛えることも血管のポンプ機能の作動にとても必要なことです。」